陶器と磁器の違いと見分け方を解説しています。原料や焼成温度、吸水性などの特徴を比較し、簡単に分かりやすく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
陶器と磁器の最も根本的な違いは、原料にあります。陶器は粘土(陶土)を主成分とし、磁器はカオリン(磁土)を主成分としています。これが、陶器と磁器の質感や強度の違いを生む根本的な要因です。
陶器に使われる粘土は不純物を含んでいるため、仕上がりがざらつき、温かみのある風合いになります。特に日本の伝統的な焼き物では、陶器のこの質感を活かしたデザインが多く見られます。
一方、磁器に使用されるカオリンは非常に純度が高く、焼き上がりが白く、ガラスのように滑らかになります。そのため、磁器は吸水性が低く、汚れがつきにくいという特徴があります。
陶器と磁器の違いは、焼成温度にもあります。陶器は約 1,000~1,300℃ で焼かれますが、磁器は約 1,200~1,400℃ という高温で焼かれます。
陶器は比較的低温で焼くため、完全にはガラス化せず、素地に吸水性が残ります。そのため、手触りが柔らかく、使い込むほどに風合いが変化する特徴があります。
一方、磁器は高温で焼くことで土の成分が完全にガラス化し、非常に硬く、割れにくい強度を持ちます。また、高温で焼かれることで透明感が生まれ、光にかざすと透けることがあります。この特性を活かし、高級な洋食器や装飾品に使用されることが多いです。
陶器は吸水性があり、手に馴染みやすいことから、湯呑みやご飯茶碗などに適しています。特に、日本の陶器は釉薬を工夫し、多彩な表情を持つデザインが魅力のひとつです。また、吸水性があることで、お茶やお酒をよりまろやかにする効果が期待できます。
一方、磁器は強度があり、表面が滑らかで汚れがつきにくいため、日常使いの食器として最適です。電子レンジや食洗機に対応しているものが多く、利便性の高さが魅力です。特に洋食器では磁器が主流となっており、高級ブランドのディナープレートも多くが磁器製です。
器の底をひっくり返してみると、その質感で区別しやすい場合があります。磁器の底は焼き締まって滑らかで、白く均質な印象です。釉薬(うわぐすり)がかかっていない部分でも、水分をほとんど吸わないほど緻密であることが多いです。
一方、陶器の底はザラザラとしていたり、小さな穴が見えたりします。これは土の粒子がやや粗く、不純物が多いことに由来します。吸水性が高いため、水をつけてみるとじわっと染み込むような変化があるのも陶器の特徴です。
陶器と磁器を区別する際に有効なのが音の違いです。軽く指先やスプーンなどで器を叩いたとき、磁器は高く澄んだ「チーン」という金属的な音が響きます。高温で焼かれてガラス化が進んでいるため、共鳴しやすいのです。
一方、陶器は「ポン」や「コン」という少し鈍い音がします。土の粒子間に空気を含みやすく、全体が焼き締まりきっていないため、音がこもりがちになります。この音の違いは簡単に試せる見分け方です。
磁器は強度が高く、同じ大きさでも薄く作ることができるため、意外と軽く感じられます。持ち上げたときに「すっと軽くて繊細な印象」を受けたら、磁器の可能性が高いです。
陶器は吸水性がある分、厚みをもたせたり、しっかりとした重みを感じるものが多いです。手に取ると「ずしり」と安定感があり、落ち着いた雰囲気が強いのが特徴です。伝統的な和食器やオブジェに多く用いられ、素朴な温かみを求める方に好まれます。
磁器はカオリンなどの純度の高い原料を使って高温で焼成されるため、光にかざすと透け感があります。特に白い磁器の場合、光を通してほんのりと明るく見えるのが特徴です。
一方、陶器は粘土を主成分とし、不純物を多く含んでいます。そのため密度が低く、光を通しにくい性質があります。手元にある器をライトや窓辺の光にかざしてみて、透けるようであれば磁器、透けにくければ陶器と見分けられます。
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